もともとなんにもなかったと言われたらそれまで。
それ以上何が言える?
だけどずっと過ごしてきた時間はどうしたらいいのかわからない。
自分で温めたスープの中に、自分で落ちてしまいそうだ。
ぐつぐつ、煮えたぎったスープ。
それが私に課せられる罰なのかもしれないけど、
きっとそうなんだけど、
かなしいな。
先月、花に言われた「カサハラには価値があるんだよ」という言葉の意味が、
言葉の意味の構造が、
わかったような気がした。
あぁ、あたしこんなものに落ちちゃったから、その言葉が薄っぺらく感じられるのね。
こんなスープなんて温めていないで、
もう薪を入れるのは諦めて、
別の何かを作ればいいのに。
そうしたら、あたしにも価値があるんだってことがわかるのに。
それでも薪を探してしまう。
燃やしてしまう。
まだこのスープを温めていたいと思ってしまう。
鬼束ちひろが歌うなら、とても「愚か」なんだろうな。
『誰か言って 激しく揺さぶって すべては狂っているんだからと』
そんなふうに誰が言ってくれるの?
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