(ちなみに中信地区の総括はこちら。)
本当にがっつり観てしまった…。おしりが痛かったよ…。
私が初めて県大会に足を運んだのは2003年なのだけど,今回初めて全ての作品をぶっ通しで観ました!参加校には絶対できないことです。大人の特権です。笑
12校全部観た,ということは…?
審査員ごっこができるんじゃ…???
(*゜∇゜*)☆
ということで!
カサハラリカさん的,勝手に○○賞を発表します!じゃじゃん!!!笑
◇最優秀作品賞
松川高校演劇部『べいべー』
→文句なし。高校演劇であろうが何であろうが,「創作だから評価される」というよりも,やっぱり緞帳が上がって60分経ったときに私達がどう感じているかが大切なんじゃないかと思います。
多くを語るより,とにかく可能な限りみなさん観てください…。本気で悔しくなるから。あと本気でお芝居やりたくなるから。
◇優秀作品賞
長野東高校演劇部『銀河鉄道の夜~吉里吉里国ものがたり~』
茅野高校演劇部『夜長姫と耳男』
→長野東:とっても純度の高い作品。“高校生らしい”という言葉は,私はあまり好きではないけど,高校生じゃないとできない作品ってこういうものなんだと思います。場転も含めて,流れるように展開していく世界が美しいです。
茅野:キャストひとりひとりに力があって,美しい狂気に溢れてます。怖いのに次が気になってしまう,そんな中毒性がある作品。舞台装置・衣装・音響・照明など含めて,トータルの完成度が高い。総合芸術って,こういう作品のことを言うのだと思います。
◇最優秀男優賞
茅野高校演劇部『夜長姫と耳男』耳男役の方
→彼一択。12校中,キャストが女子のみの学校が5校ということもありますが,彼です。
反発が興味を誘い,憎しみが愛のような感情にすり替わっていく様が見えました。タッパもあって素敵!
◇最優秀女優賞
木曽青峰高校演劇部『砂漠の情熱』雌豹/エレーヌ/アラブ兵士2役の方
→豹のノンバーバルなところから滲み出てくる感情,エレーヌの言葉から見える感情…いろんな引き出しを持っている方で,ずっと見ていたくなります。あと声が良いんです。軽やかに演じられるところが本当に魅力。
◇脚本賞
木曽青峰高校演劇部『砂漠の情熱』
→カサハラさんはプロセスを大事にするニンゲンなので。力動を見たいので。そしてポエマーなので。「あなた」と「わたし」という,人間関係の基本的なところを扱えるホン。そしてやる人によって仕上がりが全く変わりそう。いろんな調理方法を観てみたいなと思わせてくれる作品です。
◇演出賞
松川高校高校演劇部
→「脚本を使って自分達を表現する手段を知っているな」…と感じさせてくれました。効果的な自分達の見せ方を知っている!全く過剰じゃないのに,きちんと狙っているあたりは本当に力を感じます。
◇音楽賞
茅野高校演劇部
→音源と現物の楽器を効果的に使ってました。音源の曲も,世界観を表すのに良いものを選ばれているなーという印象。あと音響で笑いが取れるのもすごい。
◇視覚効果賞
長野東高校演劇部
→駅のホーム,川などの舞台装置に加え,ホリゾントの使い方や暗転時の青ランタン(?)が非常に効果的。脚本の美しさをより一層引き立てていたなぁと感じます。
◇衣裳デザイン賞
茅野高校演劇部
→姫の衣装が特に良かった。洋物を合わせても全然気にならないし,スカートでボリュームアップしているのも成功しているなと思いました。耳男と色が相対的なのも,お互い映えてて良かったです。
◇舞台美術賞
松本美須々ヶ丘高校演劇部
→あの舞台空間だけで物語が完結しているから効果的。ドアノブがちゃがちゃのドアが高校演劇には多いですが,登場人物の特性に合わせた造りのドアになっているのも好印象。壁紙や椅子からお屋敷感がきちんと伝わってきます。
◇ベストカンパニー賞
上田千曲高校演劇班
→素のみなさんはきっとこうなんだろうなという,完全想像の世界の賞です。
でも,作品から滲み出てきました。
+++
はぁ~。悩んだりそうでもなかったり…。
なんだか偏っちゃって,すみません。でも良いものは良いと言わないと。
もっと挙げたい学校はありましたが,一番良いものだけ選びました。
今回は参加校が多かったですよね。
全国大会に行った松川は初戦(?)が県だったりして。
非常に充実した時間を過ごせました…。
中には,「県大会より地区大会の方がレベル高いじゃん」と思った方もいる…んでしょうか?
私ももしかしたら現役のとき思ってたかもなぁ。でもそれは,地区大会どまりのひがみです。自分が当事者だから,余計そう思うだけです(と,思うことにする)。
選ばれなかったことに理由はなくても,選ばれるにはきちんと理由があると,最近改めて思います。
就職試験とか受けると,そう思います。
“レベル”という言葉が合うのかはわからないけど,それでも地域格差というか,文化差は感じたかもしれないなぁ。
私は大学生~院生のときに東京の公共劇場でバイトをしてましたが,地域の小学生が観る芸術鑑賞の作品の質が高すぎて驚きました。そこの劇場が作った作品なんですけど。芸術鑑賞用に作った作品じゃなくて,劇場の主催公演を芸術鑑賞で観てもらってる感じ。松本で言うところの,(かつての)TCアルプの作品を,普通に小学生が観る感じ。
そういう資源が身近にあるところとないところでは,やっぱりちょっと違うだろうなと思う訳です。普段からばしばし生で観てたら,そりゃもう刺激的だし,自分達がお芝居をつくるときに影響はあるよね。
あと,どこに誰が配属されるかって結構大きいんだろうなーと思います。顧問の先生の話です。
(かつての)中信地区は,深志に小川幸司先生,田川に日下部英司先生,美須々に高野憲児先生がいらして,私の高校では「3G」なんて呼ばれてたものです。お三方ともライバルで,バチバチしてました。たぶん。笑
でも,いくら指導に熱心な先生でも,例えば同じ学校に集中しちゃったらどなたかは引かなければならないし,演劇部がない学校に行くかもしれないし。異動されたからこそ上の大会に行けた先生もいらっしゃるし。力が発揮できる環境とタイミングって,きっとあるんだと思います。
そもそも部活をやるために異動するんじゃないし。必要な教科の先生の数に応じて動くんだし。大人の事情ってたいへん…。
あぁー。最後らへんは話が脱線しちゃいましたが,県大会,とっても楽しかったです。
地区はお客さんが少なくて悪目立ちしてしまったと激しく反省していますが,今回はまだひっそりできた方だと思ってます。うん。
そしてここまで来たら関東も行きたいので,どなたか私に千曲への派遣要請を出してください…!
お願いします。こんなのでよろしければ,いくらでも感想書きます。笑
改めて,充実した時間をありがとうございました。
そして出場&運営に携わったみなさま,お疲れ様でした。
県大会の会場・ホクト文化ホールの紅葉。きれいだったー。
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