Monday, September 29, 2014

部活の「係」を「仕事」にしたひとたち

先日,地区大会初日後に高校の部活の先輩おふたりとゴハンに行きました。
ふたつ上の先輩はその劇場で働いていて,ひとつ上の先輩はその劇場で打つ公演の制作のために一時的に東京から地元に滞在していました。

嬉しすぎてテンションが乱れていたのか,ふたつ上の先輩から「リカは(私のことを)美化しすぎだよ」と言われてしまいましたが,
 

い や し ち ゃ い ま す よ !!!!!


だってだって,おふたりとも,部活の時の「係」が,今では「仕事」になっているんだもの。

たとえば大道具係だったひとが,今大道具の設計やら作成やらをしているようなものですよ。
衣装さんだったら衣装デザインするとか,つくるとか。
それで生活をしているのですよ!

部内で主に役者だった先輩や同期が,大学とか研修所とかに進んで俳優女優として活動している…っていうパターンも,もちろんありました。
でも制作って,なんだか特別な気がして。

しかもひとりでそれぞれ活躍しているのではなく,今回は部活の先輩おふたりが同じ現場で,同じポジションとして作品づくりに携わっていらっしゃるのです。地元で!


こんな素敵な話,聞いたことない…。ご本人達も,「一生に一度あるかないかだよね」と仰っていました。


私は,どんなに部活が好きでもお芝居でごはんを食べていこうと思ったことは一度もありませんが,
やっぱり続けることって才能だな,と。
才能があるから続けられるのではなく,続けることが才能なんだなと,本当に思いました。


おいしいものを食べ,おいしいものを飲んでいると,話は10年前に。当時の制作話になりました。
同じ部で同じ期間に活動していたのに,今知ることがいっぱいでした…。

この先輩達と部活をやっていたときは全学年合わせて部員が40人くらいいて,やれることの幅が広かったとも言えるし,逆にやることをつくらなきゃだったりして,係活動ってなると結構細分化してて,一人一係みたいになってたんです。
私は当時制作じゃなかったから,全然立ち入らなかったし,立ち入れなかった。
(ちなみに余談だけど,私が2年の冬は1,2年生合わせて10人の部活だった。すごい落差。)

話題に上がったのは地区大会のパンフレットの話。
劇部が大会に出るにあたり,マストなお仕事として「広告取り」があります。
地区大会のパンフレットにそのお店や団体の広告を載せるかわりにお金を頂くというか,お金を頂くかわりに広告を掲載させて頂くというか…。私も本屋さんの広告とか、頂いてきたなぁ。

話は戻って,ひとつ上の先輩があるお店に行ったとき,広告を断られてしまったそうで。
でももう一度来店して、OKをもらったとのこと。知らなかった…!

ふたつ上の先輩も,「へぇ,そんなことあったんだ。高校生が断られるって,結構なことだよね。」

ひとつ上の先輩は『お店に行ったとき,忙しかったみたい。だから「何日の何時くらいなら大丈夫ですか」って聞いて,また行ったんです。』『お店のひとから「うちは広告いいよ。でもあなた達のことは応援してるから」って言ってもらえたんです。』
と話してくださり,このことが制作の道に進むきっかけのひとつになったようでした。

“その仕事を志すようになったきっかけ”を聞けるなんて。
どんな仕事でも,意識するようになったきっかけを聞けるのって,本当にワクワクする。
それが大好きな先輩ならなおさら。

同じ空間にいても,全く違うことを感じ,全く違うことを考える生き物なんだな,人間って。

そう改めて感じました。


なんだか,嬉しいような切ないような,そんな気持ちでいっぱいになった夜でした。

ひとつのことをずっと続けていたり,
遠回りをしても自分のやりたいことにたどり着いたりしている姿を目の当たりにすると,
あぁー,ホントにすごいなぁと思いました。

きっと叶う方が稀な世界だと思うんです。
だから,ホントにすごい。


私は高校時代,「○○○会社(企業名)に入る!」と豪語していたのに,今就いてるのは違うおしごと。
いろいろプロセスを経ての「今」であって,目標を変えたりすることがダメだとは全然思ってないけれど,長年思い描いたものに,そこにたどり着いているひとが,私にとってはまぶしいのです。
まさか部活の係が仕事になるなんて。
ほんとうに叶うなんて。



「夢はかなう」とか,そんな薄っぺらい響きのことばなんて信用ならないし,
あのひとだからできたことなんじゃないの?とも思うけど,
でも「もしかしたら」は,ほんとうに存在するのかもしれない。

私も,高校在学中や大学入学時とは目標は変わったけど,
学部3年の頃に決めた目標には着実に近づいてる。はず。

会ってうれしいひとに会えたから,私もまたそうでいたい。




あー,まとまらない。でも今の思い。

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