ただの1日なのに,この日を過ぎたら小さなところが少しずつ,でも確実に切り替わって,世界は大きく変わってしまうような気がしている私です。
昨年度のまとめを読み返してみると,新しい世界に飛び込んだ衝撃の大きさがビッシバッシ感じられますね。ビッシバッシ…。
社会人2年目の今年は,それが徐々に深まり,自分の考えを持ったり,それを掘り下げ始められるようになってきたかなーと思います。
昨年はまだ研究に片足つっこんでたのでおしごとと研究の両面から書けたのですが,今年はお仕事一本になってしまったので,2つやっているおしごとについてそれぞれまとめてみることにします。
2015年度は,どんなお仕事ができたかしら…。
1年目は新卒の新人ということで,非常に非常にかわいがってもらいました。笑
毎年何かしらあると言われている心理のメンバーチェンジも今年度はなく,同じメンバーで3月から4月へ移るのは相当久しぶりだったようです。
しかしベテラン同期3人の先輩のうちお一人は夏で退職することが決まっていたので,私は親担当デビューをし,その先輩に子ども担当をお願いしてケースを組むことが急務でした。(やっぱり仕事を始めてすぐ保護者の対応をというのは難しいので,1年目は子ども担当をし,2年目くらいから徐々に親担当にというのがこの職場のなんとなくの流れなのだそう。1年目の秋から心理同士でもケースを組むようになったけれど,親デビューはまだまだ遠かったのです。)
親担当も大事だけど,やっぱり肝心の子どもをどう見立ててどう解釈するかというところは先輩の方がもちろん力があるし,そこから学べるものが自分の財産になるので…。
デビューのケースは先輩に選んでもらい,先輩が選んでくださったのなら間違いないと身を任せ,初めての親担当。大学院のときも成人のケースを担当したことはなかったので,大人の方ときちんとお会いするのは初めて。1回1回終わるごとに先輩に面接の内容をチェックしてもらい,切り出し方,軌道修正の仕方,検査の説明の仕方などを教わりました。
その先輩と組めたケースはたったひとつだったけれど,忘れられないケースです。
5,6月は月に一回その保護者の方とお会いするかどうかでしたが,徐々に他の先輩とも組むようになり,いくつか子ども担当をお願いするようになり,複数の申し込みから選んでいたケースも先輩たちの順番の中に入れてもらうようになり,今はどんなケースでも回ってきた順番通りに担当することになり…。
気づいたら1月くらいには,一日に入っているケースのうち半分以上が親担当とか,場合によっては全部親とか,そういう日が増えてきました。2年目ってこういうことか…としみじみ思いました。親担も子担もできて初めて心理として一人前なので(使える人材かは別として。笑),自分に出来ることが増えるのは単純に嬉しいし,ちゃんと“その職場の人”になれていけるように思えました。
そしてベテラン同期3人の先輩のもう一人も今月末で転職による退職。この先輩は6人しかいない職場で同郷という,とってもとってもとっても運命的な出会いができた先輩で,本当にお力がある先輩で,勝手に☆長野県の星☆だと思っている先輩。この先輩とは定期のケースも組めたけど,本当はもっともっともーーーっと一緒に続けたかった。この先輩の知識や経験に,もっと触れたかった。このひとがいなくなったら,この部署の雰囲気は確実に変わる。そんな存在感のひと。
なので今年度でベテラン同期3人のうち2人が退職されたことになるので,新たに新卒さんを2人採用しました。いよいよ明日からやってきます。
甘やかされてぬくぬくしている私も3年目。いつまでも後輩モードになっていられないので,同い年の先輩と新卒さんの教育係(ってわけじゃないけど席の配置的に実際そうなる)を担当することにしました。ベテランの8年目の先輩と6年目のエルサ先輩には席に着いているときだけでもゆっくりしていただけたらと思います…。
てことで今年度をまとめると,
- やっと一通りの業務ができるようになった。ので,来年度は質を上げていきたい。
- 脱後輩モードに切り替わろうとしている。ので,来年度は先輩に安心してもらえるようになっていきたい。
という感じです。
あとお隣の部署との関係も程よく保っていきたいです…。(切実)
そもそも私が教育畑から心理に引っ越そうと思ったきっかけは「SCになりたい」というところがあります。
高3の時,私の中学の友達で,部活にその子の妹ちゃんがいるひとに「妹ちゃんが県大会で役者やるから観に来てね!」とメールで誘ったら,「ごめん私今死にそうで行けない」と返信が来た時に感じた無力感。
学部1年の終わり,母校で,学校の中で自殺したひとがいたというニュースが飛び込んできて,教育なんか勉強しても何の役にも立たないと思ったあの日。教育学科なのに,何もできないと思った時の無力感。
そう。無力感,で,私は動いています。
じゃあ何ができるだろうと思った時に,やっぱ大人相手じゃなくて直接子どもに関わりたい。でも学校の先生は嫌いだし苦手だから嫌だと思った私が見つけた職業が,SCでした。
病院もいいけど,病院は来所意欲があるひとじゃないと来ない。勉強できなくても,いじめられても,虐待されても,とりあえず多くの子どもが集まる場所は,やっぱり学校なのだ。
あの時のあの子を見つけたい…という訳ではないけれど,でもちょぴっとはそんな気持ちで働いています。先生が拾えない「何か」があれば見つけたいし,つなげられるどこかがあればつなげたい。思春期真っただ中の中高生も良いけれど,それではもう彼らは結構しっかり出来上がっていて,しっかり傷ついていて,しっかり彼・彼女なりのスキルというものを体得して(しまって)いるので,やっぱり見つけるなら小学生だなという考えに至りました。
私自身が小学校は半分行っていないので,一日ちゃんと教室なり外なりで授業に参加できてる子ども達を見ると,超すげぇと思っちゃいます。あんなにストレスだらけの世界なのに…。笑
そう。小学校は学級王国的なところもあるしとにかく苦手意識が先行していたのですが,院生になって,大人の側になって,学校にボランティアなんかで入るようになると大人の事情も若干わかるようになったりして。
とりあえず今は,魂を売りにいくような気持ちで働いています。面白いんだけどね。管理職の先生方も理解のある方々だし。やはり気疲れして帰宅するとバタッと寝落ちしてしまいます。小学校の先生って太陽のようにエネルギーが出続けている“陽”の方々ばかりなので,“陰”の私はカラカラになりやられています。まぶしいです。
それから,メインの職場では発達に課題のある方にしかお会いしないので,定型発達のお子さんに触れられるのも貴重で貴重で…。
やはりスタンダードは何かがわからないと,そのひとがどれだけスタンダードから外れているかがわからないので。この学年であればこの難易度で,この量で…というのがよーくわかるぞ,学校よ!勉強になります。
何をどこまでやってよいのか,できるのか判断しづらいことも多くて,違う曜日に入っている別のSCの方の動きを連絡ノートで掴んではため息が出ちゃう日が続きますが,それでも関係機関に繋ぐことができたり,先生のモヤモヤを少し減らすことができれば,SCとして使ってもらえた感がして,良いです。
1年間学校にいてようやく流れを掴めたので,来年度はもう少し攻めの姿勢でいきたいと思います。新1年生に会えるのが今から楽しみ!
そんなこんなです。なんかまとめっていうかただ仕事についてくっちゃべっただけな感じあるけど,きっと来年この日記を読み返して,「こんなこと思ってたなぁー」と思い返すのでしょう…。
てことで,今年度のまとめおわり。もっともっと,喋れるようになるぞ!なるんだぞ!
明日からも,がんばります。
上京2年目の春の桜。私も咲きまくりたい。←